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「フィカス・ウンベラータ」の上手な育て方と日常のお手入れ方法
熱帯アフリカ原産のゴムの木の仲間で大きなハート型の葉が特徴的なフィカス・ウンベラータ。ウンベラータの由来はラテン語で「日傘」の意味を持つ「umbellata」とされています。 ほかのゴムの木と比べると薄く幅広い葉と白く細い幹が美しく、そしてさわやかな印象を与えてくれます。 フィカス・ウンベラータの花言葉は「夫婦愛」や「永久の幸せ」などがあり、ハート形の葉が恋愛の運気を高めると言われており、結婚のお祝いとしても人気の観葉植物です。 今回は大人気のフィカス・ウンベラータについてお伝えいたします。
基本情報
フィカス ウンベラータ
学名・Ficus umbellata
- 科目
- クワ科
- 属名
- イチジク属(フィカス属)
- 原産地
- 熱帯アフリカ
- 別名
- ウンベラタ
- 英名
- umbellata
- 花言葉
- 夫婦愛、永久の幸せ、すこやか
- 誕生花
- -
フィカス・ウンベラータについて
フィカス・ウンベラータは、熱帯アフリカ原産のゴムの木の仲間で、ハート型の大きな葉が特徴の観葉植物です。耐陰性もあるので室内でも育てられることや、幹と葉のコントラストが美しく爽やかな印象を与えてくれるため、自宅のシンボルツリー、美容室や飲食店、インテリアショップ、オフィスなど、さまざまなシーンに選ばれています。- 耐寒性2
- 耐暑性7
- 耐陰性6
フィカス・ウンベラータを育てる環境
置き場所
室内
耐陰性が高いため、室内でもある程度の光量があれば管理できますが、健康的な株に育てるには日光の当たる暖かい場所が最適です。直射日光は葉焼けの原因となるので、窓際のレースカーテン越しの日光が当たる場所が良いでしょう。熱帯アフリカ原産のため高温多湿を好みますが、風通しが悪いと蒸れて、植物が傷む場合があるので、風通し良く管理してください。エアコンの風が直接当たると萎れるしまうことがあるので避けた方がいいでしょう。葉が黄色もしくは茶色くなる場合は日照不足が原因ですので日当たりの良い場所に移動させます。
屋外
フィカス・ウンベラータは暑さに強く、暖かい場所を好むため15~30℃の環境であれば屋外でも生育が可能です。ですが、日光が強くなる夏の間は直射日光による葉焼けを起こすことがあるため遮光ネットや半日陰に置くのがオススメです。急な環境の変化はストレスを与えるため、はじめは日が高くなるまでの間のみ半日陰に置いて徐々に日光に慣らしていきましょう。寒さには弱い植物のため、10℃を下回るような時期になったら少しずつ室内に移動させてあたたかい場所で越冬させます。
温度
フィカス・ウンベラータが成長しやすい温度は18~30℃程度のあたたかい場所になります。熱帯アフリカが原産の植物ですので暑さには強く多少日当たりが悪くても育ちますが寒さには弱いです。春~初秋までのあたたかい季節は屋外での生育も可能ですが、外気温が下がってくる時期になったらあたたかい部屋への移動を少しずつ始めましょう。暖房やエアコンの風は乾燥しているため、直接当たると葉が落ちてしまいます。10℃以上あれば育ちますが、冬場の窓際は外気温が非常に伝わりやすいので窓から少し離した場所に置いてください。
フィカス・ウンベラータの育て方
水やり
春から初秋にかけてのあたたかい季節は成長期のため吸水スピードも速くなります。土の表面がしっかり乾いたことを確認したら鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをしましょう。日差しが強く温度が高くなる夏場は太陽が昇りきらない早朝もしくは夕方以降の日差しと気温が落ち着いている時間帯に行うのがオススメです。高温多湿に強い植物ですが、日中の温度上昇で鉢の中が高温になりすぎてしまいます。 受け皿に水が溜まったまま放置してしまうと根腐れや虫が発生する原因となりますので、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。秋になり気温が低くなると少しずつ乾きが遅くなりますが、冬の休眠期への準備をしているためのものです。土の表面が乾いているのを確認してから2日後、3日後、5日後と少しずつ減らしていってください。冬になり休眠期に入ったらさらに減らし、断水気味にします。10日もしくは2週間に1度の頻度で充分ですが、植物の状態を見て頻度は調整してください。葉の乾燥と虫の発生を防ぐために毎日葉水は行いましょう。土の表面だけでなく鉢の中の水もしっかりと乾くと表面が茶色から少しだけ白っぽく見えますので、そのタイミングが冬場の水やりのポイントです。
肥料
葉の色を美しく、植物を元気に保つには観葉植物用の肥料を使うのもオススメです。ですが、植え替え直後に肥料は与えないようにしましょう。植え替え直後は根にダメージがあるため肥料を与えると肥料焼けを起こす原因となります。生育期の春~初秋は緩行性を2ヶ月に1度使用するか、週に1回水で薄めた液肥を水やり代わりに与えるのもいいでしょう。冬場は休眠期のため、肥料は与えないでください。過度な栄養で水を吸わなくなり枯れてしまう原因となります。もし植え替え時に長期間効果のある緩行性の肥料を土に混ぜ込んでいる場合は、効果のある期間の追い肥は必要ありません。
日常のメンテナンス
室内での生育の場合、付着したほこりや虫が落ちづらいため見た目に影響がでやすく虫の被害にも合いやすいです。防ぐためには日頃の葉水で葉をリフレッシュさせる必要があります。付着物を落とすことができるのできれいな葉を保つことができるのと、乾燥を防ぎ傷みにくいようにできます。もし虫が付いていたなら落とし、病害虫の予防することができるので葉水は毎日していただくのがオススメです。屋外での生育の場合は雨や風などの自然の力である程度は付着物を起こすことができますが、なかなか落ちない汚れや虫がいたら水や布巾で取ってあげましょう。
剪定(摘心)・切り戻し
フィカス・ウンベラータの成長は早く、どんどん上や枝分かれをし伸びていきます。そのままにしておくと風通しが悪くなり元気がなくなることがあるので剪定をしていきましょう。最適な時期は成長期の4~9月の20℃~30℃くらいの時期がオススメです。剪定は少なからず植物にダメージを与えるため、生育期に剪定を行うことでダメージの回復が早くなります。涼しい時期の剪定はダメージの回復が遅くなり、冬を越すことが難しくなります。フィカス ウンベラータだけじゃなくゴムの木先般に言えることですが、切り口から樹液が出ます。この樹液はかぶれることがあるので、必ずゴム手袋を装着して行ってください。剪定や植え替えを行った後は少なからず幹や枝にダメージが入っているため肥料を与える場合は2週間開けてから与えてください。剪定した後の切り口は癒合剤を塗って雑菌が入るのを防ぎましょう。
植替え・鉢替え
成長スピードが早く、根が張りやすいフィカス・ウンベラータ。根腐りや根詰まりによって植物が弱るのを防ぐため2~3年に1度の頻度で植え替えを行います。水の吸収が悪くなっていたり、土から腐敗臭がしたり、根が鉢底から出ている場合は、植え替えが必要となります。もし、根腐れの症状が見られる場合はしっかりと植物を乾かし、変色した根や茎を切断してから新しい土を入れ替えてください。剪定時と同様に手袋を装着して樹液が肌につかないよう注意してください。植え替え直後は根や幹に少なからずダメージがあるため肥料を与える場合は2週間ほど開けてから与えてください。フィカス・ウンベラータの植え替えをするオススメの時期は5~7月の成長期で、それ以降の時期に植え替える場合は猛暑になるような日は避けた方がいいでしょう。
フィカス ウンベラータの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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肥料 | 1 | 10 | ||||||||||
剪定・切り戻し | 10 | 30 | ||||||||||
植替え・鉢替え | 15 | 10 |