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「アンスリウム」の上手な育て方と日常のお手入れ方法
アンスリウムは熱帯アメリカ原産のサトイモ科アンスリウム属の常緑多年草です。アンスリムのハート型の赤い花を見たこともあるという方も多いはず。和名では花の部分を団扇に見立てて「オオベニウチワ(大紅団扇)」とも呼ばれています。アンスリウムといえば赤をイメージされる方が多いと思いますが、赤の他にピンクや白などの種類もあります。アンスリウムの花言葉は「情熱」や「飾らない美しさ」などがあり、ハワイではアンスリウムのことを「ハートオブハワイ」とも呼ばれ、バレンタインデーなど特別な日にアンスリムの花束を贈ることが多いそうです。今回はそんなエキゾチック溢れる「アンスリム」の上手な育て方と日常のお手入れ方法をお伝え致します。
基本情報
アンスリウム
学名・Anthurium andreanum
- 科目
- サトイモ科
- 属名
- アンスリウム属
- 原産地
- 西インド諸島、熱帯アメリカ
- 別名
- 大紅団扇、ハートオブハワイ、フラミンゴフラワー、テールフラワー
- 英名
- Anthurium, Heart of Hawaii, Flamingo flower, Tail flower
- 花言葉
- 情熱、飾らない美しさ
- 誕生花
- 1月22日
アンスリウムについて
前述で「アンスリウムのハート型の花」とお伝えしましたが、実はハート型の部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と言い、花ではなく花をを守るための葉っぱなのです。仏炎苞(ぶつえんほう)の由来は、仏像の背後にある炎をかたどる飾りから由来しているとされています。アンスリウムの花は、仏炎苞(ぶつえんほう)の中心から伸びる棒状の部分です。アンスリウムは熱帯原産のため、耐寒性は低いですが、耐暑性、耐陰性もあるため、比較的育てやすい植物です。冬季もお部屋に彩りを与えてくれる貴重な存在として人気の観葉植物です。
- 耐寒性2
- 耐暑性8
- 耐陰性6
アンスリウムを育てる環境
置き場所
室内
アンスリウムは熱帯原産の植物のため、高温多湿を好み耐陰性も高いです。一方で耐寒性は低いため、室内で管理しやすい植物です。日光量が少なくても枯れること少ないですが、貧弱な株になり葉や花の色も悪くなったり葉が萎れます。また花を咲かせなくなるため、日光が入る風通しの良い窓辺などがオススメです。直射日光は葉焼けの原因となるため、レースカーテンなどで遮光された光が良いでしょう。また乾燥には弱いためエアコンなど空調の乾燥した風が直接当たる場所避けてください。夏は冷房による冷えすぎにも注意が必要です。
屋外
アンスリウムは春~秋にかけては直射日光を避けた明るい日陰であれば管理が可能です。日陰に置いても葉焼けが起こる場合は寒冷紗などで遮光して調整してください。真夏などあまり高温になり過ぎると株が弱ることもあるため、風通しが良く気温上昇が少ない場所が良いでしょう。耐寒性は低いため気温が15℃以下になり始めたら、室内管理に切り替えてください。
温度
アンスリウムの生長適正温度は20~30℃で、気温が10℃以下になると寒さにより傷みが進行します。暑さには強いものの気温が40℃近くになると熱によるダメージを負います。室内でも冬季では窓際近くは冷気が流れ込むため、窓際から離すなど注意が必要です。
アンスリウムの育て方
水やり
アンスリウムの春~秋の生長期中の水やりは土の表面が乾いたら鉢底から滴るくらい水をしっかり与えてください。アンスリウムは多湿を好みますが、土が過湿状態が続くと根腐れを起こすため、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしてください。気温が15℃以下になると生長が緩やかになるため、水やりの頻度も少しずつ減らすようにしてください。冬は土の表面が乾いてから2日~3日後に水やりをしてください。アンスリウムは乾燥を嫌うため、葉水で湿度を保つようにしてください。
肥料
アンスリウムは生長期である4月~10月頃にかけて新しい葉をたくさん出すため、肥料を与えることで健康的な株に育ち開花を促進します。肥料焼けを起こしにくく継続してゆっくりと作用し続ける固形の緩効性肥料を与えてください。また室内管理の場合は匂いやコバエなどを寄せ付けにくい化学肥料がオススメです。冬季は生長が止まるため肥料は必要としません。
日常のメンテナンス
アンスリウムは多湿を好む植物ですが、過剰な水やりは根腐れの原因となるため、乾燥対策として葉水は年中行うようにしてください。アンスリウムは年中空調が整った室内管理が多くなるため、乾燥しやすい環境にあります。乾燥によりアンスリウムの株がダメージを受けて枯れることがありますので、水やりと並行葉水も行うようにしてください。
剪定(摘心)・切り戻し
アンスリウムの古くなった葉や傷んだ葉や花のような仏炎苞(ぶつえんほう)が色あせてきたら、茎の根元から剪定すると良いでしょう。剪定をすることで新しい仏炎苞(ぶつえんほう)が芽を出しやすくなります。また枝葉を間引くことで風通しが良くなり、株の内側にも光が入りやすくなり、生長が束促進されます。アンスリウムの剪定時期は5月~7月上旬が最適です。
植替え・鉢替え
根が張りすぎると水の吸収が悪くなるだけじゃなく、栄養が巡りずらくなり枯れてしまいます。アンスリウムの植替えの頻度は2~3年に1回を目安にしてください。植え替え時期は剪定時期と同様に5月~7月上旬がオススメです。植替えの際、親株のまわりについた子株の根元を引き離すように分けてください。取り合分けた子株は新しい土に植えてやれば、株分けで増やすことができます。植え替えは根に少なからずダメージが入るため生育期でも酷暑の時期を避けた方が良いでしょう。鉢から出した時に固くなった土を優しくほぐして根が伸びやすくしてから水はけのいい新しい土を使って入れ替えます。樹液が出ますので植え替えの際は必ず手袋を装着しましょう。植え替え後は元気がなくなることがありますが、ダメージの回復や環境の変化によるものです。適応したらまた元気になりますので、直射日光を避けて明るい日陰において養生してください。
アンスリウムの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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肥料 | 10 | 10 | ||||||||||
剪定・切り戻し | 25 | 30 | ||||||||||
植替え・鉢替え | 25 | 30 |