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「オリーブ」の上手な育て方と日常のお手入れ方法
オリーブの実や種子から搾り取るオリーブオイルなど食用のイメージが強いオリーブ。地中海沿岸や北アフリカ原産の常緑植物ですが、細長い葉とシルバーがかった緑色の葉が涼しげで観葉植物としても大人気です。オリーブは多数の品種が確認されており、大きさも様々。観賞用に適した品種も流通しており、おしゃれで育て方も簡単というところが人気の秘訣です。今回はそんな「オリーブ」の上手な育て方と日常のお手入れ方法をお伝え致します。
基本情報
オリーブ
学名・Olea europaea
- 科目
- モクセイ科
- 属名
- オリーブ属
- 原産地
- 地中海沿岸、北アフリカ
- 別名
- 橄欖、阿列布、カイエンナッツ
- 英名
- Olive
- 花言葉
- 知恵、平和
- 誕生花
- 5月26日
オリーブについて
おしゃれで育てやすいオリーブですが、正しく育てれば花を咲かせ、実をつけることも楽しめます。環境を整えてオリーブの実を食べることも夢ではないかもしれませんね。そんなオリーブですが、幸せを運んでくれる観葉植物とされており、平和の象徴とも呼ばれています。そのため開店祝や新築祝など各種贈り物としても重宝されています。
- 耐寒性7
- 耐暑性8
- 耐陰性2
オリーブを育てる環境
置き場所
室内
オリーブはとにかく日光が大好きな植物です。室内管理でも年中日光のあたり風通しの良い場所に置くようにしてください。日光があたらない部屋で管理する場合は、屋外に出して日光をあてるようにしてください。日光が不足すると葉が変色し落葉したり、枝が細くなります。最悪枯れてしまう場合もあるため、注意してください。オリーブは実をつけるには8号以上サイズの大きさになると花や実をつけることが出来る状態になります。それ以下のサイズはまだ苗木になるため花や実をつけることはありません。また花を咲かせるためには冬季に10℃以下の寒さに10日~20日以上晒されないといけません。冬の間も暖かい部屋で管理する室内管理で結実をさせる場合は工夫が温度管理が必要となります。
屋外
オリーブを屋外で管理する場合は、日当たりと風通しの良い場所に置いて、たっぷり日光を浴びせてやると健康的な株に育ちます。オリーブは根が浅いため、強風に倒れやすいため、支柱を立ててあげると良いでしょう。耐寒性が高いため-5℃程度まで耐えることは出来ますが、平均気温がマイナスになる地域やや積雪がある場合は室内に入れて管理するほうが安心です。
温度
オリーブの生長適正温度は15~20℃で、耐寒性が高いため-3℃~-5℃程度までなら耐えられますが、-5℃以下が続くと枯れるリスクが高まるため、置き場所には注意してください。
オリーブの育て方
水やり
オリーブは原産の環境から乾燥に強い性質があり、水はけのよい土を好みますが、水切れすると枯れてしまうため、土の乾燥具合を見て水やりの管理をしてください。乾燥を恐れて、水やりが多すぎると根腐れして枯れてしまうため注意が必要です。生長期の春~夏は土の表面が乾燥していたら、鉢底から滴るくらい水をしっかり与えてください。秋~冬にかけては土の表面が乾いて2日~3日後に水やりをしてください。水やりは出来るだけ午前中の時間の早いタイミングで行ってください。日光にあてることが多いオリーブは水やりによって鉢に溜まった水温があがり、根を傷めることがあります。特に高温になる夏は注意が日露です。
肥料
オリーブは時期によって肥料が変わりますが、室内で管理する場合は匂いやコバエなどを寄せ付けにくい化成肥料をオススメします。
2月:オリーブは休眠期ですが、生長期に入る前に施肥することで新芽や根張りを強くし、健康な株になります。緩効性肥料を与えてください。
6月:春から伸びた新芽を強くするため、また真夏の暑さに耐えるための力をつけます。速効性のある肥料を与えてください。
10月:真夏で消耗したエネルギー回復させることで、花芽形成に悪影響を及ぼさないようにします。緩効性肥料を与えてください。
日常のメンテナンス
オリーブの葉の美しさを保つために、葉水を行うことで水分を与えるだけでなく、ホコリや汚れを取り除く役割もあります。葉水の後は、やさしく表面を拭き取ってやると良いでしょう。葉水は葉の裏側にも行ってください。病害虫予防になり、健康な状態を維持できます。オリーブは生長期に古い葉を落としますが、オリーブの性質によるものなのでご安心ください。
剪定(摘心)・切り戻し
鉢植えのオリーブの剪定は休眠期~生長期に移行する2月~3月頃が適しています。剪定をすることで樹形を整え見栄えを良くするだけでなく、株の生長にも良い結果をもたらします。また定期的に切り戻しをすることで、株の大きさをコントロールすることができます。剪定は枯れた枝や真上や真下に伸びた枝、株の根元から枝を根元から剪定してください。全体を見て枝がバランス良く広がるようにするのがコツです。剪定は数年かけて少しずつ行うと良いでしょう。また若い株は剪定せず、支柱を立て幹を生長させることを優先させてください。
植替え・鉢替え
根が張りすぎると水の吸収が悪くなるだけじゃなく、栄養が巡りずらくなり枯れてしまいます。オリーブの植替えの頻度は2~3年に1回を目安にしてください。植え替え時期は3月~6月がオススメです。植え替えは根に少なからずダメージが入るため生長期でも酷暑の時期を避けた方が良いでしょう。鉢から出した時に固くなった土を優しくほぐして根が伸びやすくしてから水はけのいい新しい土を使って入れ替えます。オリーブは湿気を嫌うため、水はけの良い土を準備してください。土は弱酸性を好むため、植替えの際は石灰類を入れてphを調整すると良いでしょう。植え替え後は元気がなくなることがありますが、ダメージの回復や環境の変化によるものです。適応したらまた元気になりますので、直射日光を避けて明るい日陰において養生してください。
オリーブの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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肥料 | 1 | 30 | ||||||||||
剪定・切り戻し | 10 | 30 | ||||||||||
植替え・鉢替え | 5 | 20 |