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「フィカス・バンビーノ」の上手な育て方と日常のお手入れ方法

生命力が強く、鉢植えでは15年、地植えでは50年育つといわれていることから、「永遠の幸せ」という花言葉がつけられているフィカス・バンビーノ。イタリア語で赤ちゃんという意味もある「バンビーノ」は、高木に育つカシワバゴムを小さくコンパクトにした品種であることに由来しており、生産量も多くなく希少な品種とされています。別名の「カシワバゴムノキ」は、葉が柏餅を包む柏の葉に似ていることから名付けられたとか。深い緑が美しく、波打つような大きな葉は見ているだけでリラックスさせてくれるでしょう。今回は、コンパクトながら大きな葉が存在感抜群で、お部屋の観葉植物としてもぴったりのフィカス・バンビーノをご紹介いたします。

基本情報

フィカス・バンビーノ

フィカス バンビーノ

学名・Ficus lyrata ‘Bambino’

科目
クワ科
属名
フィカス属
原産地
熱帯アフリカ
別名
カシワバゴムノキ、フィカス リラータ バンビーノ
英名
Fiddle leaf fig
花言葉
永遠の幸せ
誕生花

フィカス・バンビーノについて

流通量が少ないフィカス・バンビーノですが、丈夫で育てやすいフィカス属の一種で、初心者にの植物です。矮性種と呼ばれる、一般的な観葉植物よりも小柄なまま生長する性質を持っているため、室内での管理にも向いています。葉脈がしっかりと出た大きな葉が特徴で、樹形や高さに個性が出るため、ぜひお好みの1本を探してみてください。

  • 耐寒性3
  • 耐暑性8
  • 耐陰性4

フィカス・バンビーノを育てる環境

置き場所

室内

日当たりの良い場所を好むフィカス・バンビーノですが、耐陰性もあるため明るければ室内でも十分育つことができます。葉のハリがなくなり枝が垂れ始めると日照不足の証拠なので、遮光量を調整した日が当たる場所に移動させてあげましょう。直射日光は葉焼けしてしまうためNGですが、時々屋外での日光浴をさせてあげると生き生きとした姿で休眠期の冬も過ごすことができます。

屋外

直射日光は避け、遮光量を調整した場所か明るい日陰に置いてください。熱帯アフリカ原産のため暑さに強い植物ですが、寒さにはあまり強くありません。生長が緩慢になる15℃以下の期間は玄関や室内に入れ込んで日中に日光浴をさせ、夜は冷気の入る窓辺から少し離した場所で管理してあげましょう。

温度

15℃以下になると生長が緩慢に、そして10℃以下になると生育が止まり、5℃以下になると枯れてしまう可能性が高くなります。また、暑さに強い植物とはいえ猛暑日や40℃以上の環境には耐えることができません。屋外にて15℃以下、もしくは40℃以上での管理は避け、明るい室内での管理しましょう。

フィカス・バンビーノの育て方

水やり

生長期の春~秋の間は、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るほどたっぷりと水を与えましょう。受け皿に溜まった水は根腐れやカビの原因となることがあるため、都度捨てるようにしてください。15℃以下の期間は水や栄養の吸収が著しく緩やかになるため、水やりの頻度を減らしましょう。冬場は土の表面が乾いた2、3日後に控えめに水を与え、少し乾燥気味に管理することがポイントです。また、水やりとは別に定期的に葉水を与えると冬の間も生き生きとした葉をキープすることができます。

肥料

より太く丈夫に育てたい場合は、緩効性化成肥料の置き肥を月に1回程度、液体肥料を10日~2週間に1回程度与えてください。春~秋の生長期に与えるようにし、休眠期である冬は与えないようにしましょう。休眠期の間は根が栄養の吸収をほとんどしなくなり、肥料やけを起こして枯れてしまう恐れがあります。また、室内で管理している鉢の場合は、有機肥料だとコバエが発生してしまうことがあるため、化成肥料を使うことをおすすめします。与えすぎても根を傷めてしまうため、植物それぞれに合ったペースで肥料を与え、健康に育ててあげましょう。

日常のメンテナンス

室外管理の場合は、ハダニ、コバエ、カイガラムシが発生することがあるため、日々葉水を与えながら観察し予防しましょう。もし付着していた場合はティッシュで取り除く、シャワーで洗い落とすなどが有効です。病害虫の排泄物はすす病と呼ばれる病気を引き起こし、葉に現れる黒い斑点がすす病の症状です。最悪枯れてしまう恐れもある病気のため、水やりの際によく見てあげましょう。時々葉水の後に葉の表裏をティッシュで拭いてあげると綺麗に保つことができ、病害虫の被害が出る前に気付くきっかけにもなり一石二鳥です。

剪定(摘心)・切り戻し

生長して葉が密に重なっている時が、剪定が必要なタイミングです。葉が増えると下の枝葉まで日光が当たらなくなり、風通しも悪くなります。見栄えを良くするだけでなく、気付いたら病害虫の被害に遭っていた!なんていうことを避けるためにも剪定はしっかり行いましょう。時期は5月~10月中旬が適期ですが、高温は剪定後の負担になるため、なるべく猛暑日が続く時期を避けて剪定してください。剪定後に切り口が湿ると病気や病害虫の被害を受けやすくなってしまうため、時期だけでなく天候にも注意し晴れた日に行うと尚良いでしょう。インテリアグリーンとしても人気の植物ですので、お好みの形に仕立てるのも剪定の楽しみのひとつです。枝を出したい場所の新芽を潰してしまわないよう、理想の形をイメージしてから剪定に取り組みましょう。また、フィカス・バンビーノはゴムの木の一種のため、剪定した場所から白い樹液を出します。肌に触れるとかぶれてしまう成分を含んでいるため、作業の際はゴム手袋や軍手を使用してください。健康で元気な枝は、挿し木をして新たな株として育てることもできますよ。

植替え・鉢替え

矮性種とはいえ生長した根が鉢を割ってしまうこともあるため、1~2年に1回程度は生長スピードに合わせたサイズの鉢に植え替える必要があります。根が鉢いっぱいに広がると栄養や水が吸収できなくなって根詰まりを起こし、その影響で水はけも悪くなり根腐れにつながる恐れもあります。鉢底から根が飛び出てきたり、水やりをした際に水があまり染み込まない時が植え替えのタイミングです。定期的に確認するようにしましょう。植え替え時期は5月~8月が適期です。古い根や黒く傷んだ根、古い土を取り除き、水はけの良い土を使って植え替えてください。

フィカス・バンビーノの育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
肥料 15 15
剪定・切り戻し 1 15
植替え・鉢替え 1 31

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