How to
「グローカル」の上手な育て方と日常のお手入れ方法
南国情緒を感じる落ち着いた深緑の葉が印象的なグローカル。常緑低木である程度耐陰性もあり、その優しい印象と室内での育てやすさから、インテリアグリーンにもおすすめの植物です。学名にある「Grandis」はラテン語で「偉大な」「成長した」という意味を持ち、鉢植えでも2~5mもの大きさに生長することもあるとか。葉の生長が早くまっすぐ上に伸びる姿から、仕事運が向上する植物とも言われていますよ。今回は、そんな逞しく優しい印象を持つグローカルについてご紹介いたします。
基本情報
グローカル
学名・Cordyline stricta 'Grandis'
- 科目
- リュウゼツラン科
- 属名
- コルディリネ属
- 原産地
- オーストラリア
- 別名
- センネンボク、コルディリネ グローカル、コルディリネ ストリクター グランディス
- 英名
- Dracaena Glocal
- 花言葉
- 幸福、幸せな交際、爽やかな交際
- 誕生花
- 12月1日
グローカルについて
ロマンチックな花言葉をもつグローカルは、新築祝いや結婚祝いのギフトとして贈るのもおすすめの植物です。剪定や植え替えで調整すれば、家族が集まるリビングのセンターピースに、小さなコーナーテーブルの癒しに、オフィスのパーテーションに、あらゆる場所に合わせて飾ることができる優れものですよ。広目で緩やかなカーブを描く葉が、どんなサイズでも優しい雰囲気を演出してくれるでしょう。
- 耐寒性3
- 耐暑性8
- 耐陰性4
グローカルを育てる環境
置き場所
室内
室内でも十分育ちますが、適した日光は葉の色が鮮やかになり丈夫に育ちます。レースのカーテン越しの日光が当たる場所に置いてあげましょう。ただし、エアコンの風が直接当たる場所や、エアコンで冷えすぎた部屋はNGです。冬の夜は室温がかなり下がり枯れてしまうこともあるため、日中は窓際で日光浴をさせ、夜間は窓から少し内側に移動させてください。発泡スチロールやプチプチを使うのも防寒対策として有効ですよ。
屋外
温暖な春~秋の間は風通しの良い屋外で管理することも可能です。いきなり日光の当たる場所に出すと葉焼けしてしまうため、軒下や遮光量を調整した半日陰に置き、徐々に屋外の環境に慣らすことがポイントです。日本の直射日光はとても強く、猛暑日の日光となるとさすがに耐えることができません。梅雨明けまでは柔らかく遮光した日光に当て、夏場の直射日光は遮光率を上げるか、日陰に移動させてあげてください。耐寒性もそんなにないため、夏場は日差しと気温に気を配り、冬場は15℃以下を下回る日が増えてきたら室内へ取り込んであげましょう。
温度
原産地に近い気温である20~30℃の環境になると、葉が生き生きと伸びる姿を見ることができます。15℃を下回るにつれ生長がゆるやかになり、5℃以下になると耐えることができず枯れてしまいます。15℃を下回る日が続くようになったら室内に取り込み、気温の下がる夜間は冷気の入る窓際から離して管理してあげてください。また、40℃を超える猛暑日も植物の負担が大きくなり葉焼けもしやすくなるため、遮光ネットやレースカーテンを使用して遮光するか、日陰に移動させてあげましょう。
グローカルの育て方
水やり
グローカルが良く育つ春~秋の間は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでしっかりと与えてください。鉢皿に溜まった水は根腐れや病害中、カビの原因となるため、忘れずに捨てましょう。休眠期となる冬は生長が緩慢になり水をあまり必要としませんので、同じ頻度で水やりを続けると根が水を吸収しきれず根腐れを起こしてしまいます。気温がぐっと下がる10月下旬頃から、水やりの頻度と水の量を徐々に減らすようにしてください。冬は土の表面が乾いたのを確認してから2、3日後に与えてください。また、基本的に葉水は毎日与えるようにしましょう。病害虫の予防や適度な保温にもなり、時々葉水の後にティッシュで拭くと葉の艶がより際立ちますよ。
肥料
生長期の春~秋に置き肥を2か月に1回程度、もしくは即効性がある液体肥料を2週間に1回程度与えてください。肥料がなくても十分育ちますが、与えることでより健康で丈夫に育ちます。ただし、栄養を必要としない休眠期の冬場や根が弱っている時に肥料を与えると、栄養を吸収しきれず肥料やけを起こしてしまいます。肥料のあげすぎも逆効果となり枯れてしまう場合もありますので、決められたペースで与えるのではなく、よく観察しながら植物ひとつひとつに合うペースで与えてあげましょう。
日常のメンテナンス
グローカルは広目で長い葉が多く重なるため、日々の葉水の後に時々ティッシュで葉の表裏を拭き埃を取り除いてあげましょう。室外管理の場合は、カイガラムシやハダニなどの病害虫が付着する場合があります。それらの排泄物は葉に黒い斑点ができるすす病と呼ばれる病気の原因となり、最悪枯れてしまう恐れもあります。もし病害虫を発見した際は専用の殺虫剤が有効ですが、なるべくティッシュペーパーや歯ブラシで取り除いてください。黒くなってしまった部分は切り落として風通しの良い場所に置き、葉水を与える際に観察する習慣をつけましょう。
剪定(摘心)・切り戻し
植物の剪定の目的はサイズを調整すること、見栄えを良くすること、そして通気性を良くし病原体が付きにくい状態にすることが主です。時期は生長期でもある4月下旬~7月に行い、剪定後の負担になってしまう猛暑日は避けましょう。太く生長した幹や枝ほど、剪定した後に暑さや日光のダメージを受けやすくなるため、基本的には梅雨の前に行うことをおすすめします。グローカルは葉の根元が込み合う植物ですから、理想の樹形を目指しつつ、通気性を良くすることを意識しながら剪定してください。切れ味の悪いハサミだと見栄えにも影響してくるため、切れ味が良く清潔なハサミで剪定しましょう。
植替え・鉢替え
植え替えをすると多少なりとも植物にダメージを与えてしまいますが、大きく生長する植物には欠かせない手入れのひとつです。植え替え後なるべく早く回復できるよう、生育期でもある5月中旬~7月に行ってください。剪定の時同様、猛暑日は植え替え後の負担になりますので、梅雨前までに済ませておくと安心です。頻度は2年に1回が目安ですが、生長スピードは個体と環境によって変わるため、水が染み込みにくくなった時や、鉢底から根が出てきた時は植え替えを検討しましょう。また、植え替え後の根はダメージを受けており、栄養を吸収しづらい状態にあります。肥料焼けの原因にもなるため、肥料を与えたい場合は植え替え後1~2か月ほど空けましょう。
グローカルの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
肥料 | 1 | 30 | ||||||||||
剪定・切り戻し | 20 | 30 | ||||||||||
植替え・鉢替え | 15 | 31 |