観葉植物
春が来た!季節による植物のお手入れの切り替え方
ちょっと前までは分厚い冬のコートを着ていたけれど、すっかり気温も高くなりようやく春を感じ始めたこの頃。人間にとっても寒い冬と暑い夏では過ごし方が違うように、季節によってお手入れの方法が変わります。そこで今回は、観葉植物のお手入れの切り替え方をご紹介していきたいと思います。お手入れの方法を季節によって変えていかないと、元気がなくなってしまったり、葉を落としてしまったり、ひどいときには枯れてしまったりとトラブルが起きやすいのでぜひ参考にしてみてください。
「生長期」と「休眠期」
観葉植物は熱帯地方原産のものが多いため、基本的には暖かい季節を好みます。そのため季節によって生長速度が変わります。それを「生長期」と「休眠期」と呼び、観葉植物のお手入れには欠かせない重要なポイントになります。一般的には4月から10月あたりの暖かい時期が生長期、11月から3月あたりの寒い時期が休眠期とされていて、季節の変わり目に合わせてお手入れを切り替えていきます。今の時期は休眠期から生長期に入っていきますので、これからの時期に必要なお手入れを項目別にご紹介していきます。
水やり
これからの時期はしっかり土の状態を観察し、頻度を調整してあげましょう。特に活発に育っていく時期である生長期は水が重要になってきます。だからといって、土が湿っている状態で水を何度もあげるのはよくありません。大切なのは土が乾ききったら、鉢の底から水が流れ出るぐらいまでしっかりと水をあげるようにしましょう。気温が高いとはいえ、梅雨の時期は土が乾きにくくなるので、注意しましょう。
肥料
植物の生長にとって栄養も大切な要素のひとつです。生長スピードが速くなるこの時期にはより多くの栄養を必要とするため、肥料を与えるタイミングとしては一番良い時期であると言えます。肥料の種類にもよりますが、月に1回程度で十分です。肥料は必ず必要というわけではありませんが、生育環境が整っているのに伸びが悪いときや元気がないときなどは栄養不足の可能性があるため肥料をあげます。しかし、あまりにも消耗しているときは逆効果になるときもあるので、一度水やりのみで様子を見てから元気を取り戻した後に肥料をあげてください。室内であれば虫が湧きにくい化成肥料、即効性が欲しい場合は液体肥料というように、用途に合わせて選びましょう。
剪定
枝や葉を切り落とすと植物はダメージを受けますが、それに耐え、更に回復するに十分なエネルギーを出すことができるのが生長期。栄養の吸収量が著しく落ちている休眠期に行うと、回復するためのエネルギーが足りず、カットしたはいいものの回復できず枯れてしまうことも…。そのため、植物が元気に枝葉を伸ばそうとする生長期は剪定を行う時期にベストな時期と言えます。ただし生長期とはいえ、8月は気温が高すぎて植物に負担がかかってしまいます。また9月以降は生長が鈍化していくためあまり適さず、4〜7月あたりで行うのが最も良い時期となります。
植替え
ただ鉢をそっと替えるだけの植替えであればいつ行っても問題ありませんが、根をほぐして整えたり、土を入れ替えたりする場合の植替えは生長期に行うようにしましょう。植え替えは根が土をしっかり掴んでいるところをほぐすため、植え替え後に根がまた土を掴み、新しい土に適応するためにエネルギーを消費します。休眠期だとそのエネルギーが足りず根が安定しなくなり、枯れの原因になってしまいます。ただし、剪定と同じく、暑くなりすぎる真夏は避けるようにしましょう。これらに注意すれば初めての植え替えでも失敗が少なくすみます。ずっと同じ土で生育していると植物が痩せてきたり、土が乾きやすくなったりと管理が難しくなるので、長く同じ鉢で育てている場合は、これからの時期に一度植替えをしてみることをおすすめします。
置き場所
冬に比べると日差しが強く、温度だけでなく湿度も高くなってきます。なるべく、直射日光の当たらない、風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。日光がなくても育つ種類もありますが、やはり生長速度は遅くなります。しかし、日差しが強すぎても葉焼けを起こしてしまうので、特に真夏は直射日光に注意しましょう。観葉植物の種類にもよりますが、風通しのことも考えるとカーテン越しの窓辺がおすすめです。